2013年5月23日木曜日

Nikon D4


レンズ交換式一眼レフレックスタイプデジタルカメラ
ニコンFマウント
有効画素数 16.2メガピクセル
撮像素子方式 36.0×23.9 mmサイズCMOSセンサー、ニコンFXフォーマット
記録画素数 4928×3280(L)、3696×2456(M)、2464×1640(S)
記録媒体 XQDメモリーカード、コンパクトフラッシュカード(Type I、UDMA対応)
視野率 FX:上下左右とも約100%(対実画面)

動画機能
動画最長記録時間 29分59秒
動画ファイル形式 MOV
映像圧縮方式 H.264/MPEG-4 AVC
動画音声記録方式 リニアPCM
録音装置 内蔵モノラルマイク、外部マイク使用可能(ステレオ録音)、マイク感度設定可能
動画感度 感度自動制御範囲をISO 200~12800または200~Hi 4に設定可能


「D4」はニコンが世界に誇る1眼レフのフラッグシップ機です。画素数はあえて1600万画素に抑えその分高感度の描写性能が飛躍的に向上しています。「D3」が発売されたときISO800を超える高感度でもノイズの発生が抑えられその画質と解像感に世間は圧倒されました。D4が発売された今でも「D3の高感度で十分」というカメラマンは多いです。しかし低照度の屋内でISO800やISO1600辺りを使ってみると確実にD4の方が優れていることがわかります。

ただ僕はISO800やISO1600を使うことは少ないためどちらかと言えば低感度の描写を重視しています。晴天時の屋外撮影で日中シンクロをしたい場合、シャッタースピードはシンクロ同調の1/250秒で固定されてしまいますので絞りを絞って対応するしかありません。そんな場面でISO50のような低感度が使えると被写界深度を浅くできます。

D4の常用感度はISO100からですので、ISO50に相当するL 1.0は減感という扱いになります。取説には減感すると硬調な画質になると書かれていますがあまりピンとこない表現です。今のところISO100でもISO50でも大きく画質を変えてしまうような差は見られないので、その場の環境にあわせて設定しています。


仕様面での特徴は記録媒体にソニー製のXQDメモリーカードを導入している点です。恐らく動画機能面を強化するための新仕様なのだと思います。動画撮影をするカメラマンにとってはその書き込みスピードの速さは重宝されるのではないでしょうか。ただその動画機能ですが、1眼デジタル動画という分野は未だ開発途上の分野であって、記録媒体を変えたからと言って「動画を本格的にやってみよう!」なんて思うカメラマンは少ないと思います。機材としてはバッテリー消費の問題やオートフォーカスの問題、編集面ではハイスペックのPCが必要になってきますので簡単には参入できません。スチールがメインの僕にとってはコンパクトフラッシュのダブルスロットを残しておいてほしかったです。

2013年5月22日水曜日

PC Micro-Nikkor 85mm F/2.8D

焦点距離 85mm
最大絞り f/2.8
最小絞り f/45
レンズ構成 5群6枚
画角 28°30′
最短撮影距離 0.39m
絞りの羽根枚数 9枚
アタッチメントサイズ 77mm
大きさ 約83.5mm(最大径)×109.5mm(バヨネットマウント基準面からレンズ先端まで)
質量(重さ) 約775g



 

ニコンの現行シフトレンズには「PC-E Micro NIKKOR 45mm F2.8 D ED」「PC-E Micro NIKKOR 85mm F2.8 D」「PC-E NIKKOR 24mm F3.5 D ED」の3本があります。シフトレンズとは、撮像素子に対してレンズを平行移動させ、遠近感により発生するパース(高い建物を見上げたときに先細りになる 現象)を補正する「シフト」や、撮像素子に対してレンズ面を傾けてピントの合う範囲を調整する「ティルト」などの操作ができるレンズのことです。ニコンの レンズでは広角レンズに「シフト」ができるレンズが昔からありましたが、「ティルト」までできるレンズはこの「PC Micro-Nikkor 85mm F2.8 D」だけでした。この「ティルト」機構が無いと今流行のジオラマ風写真は撮れません。

僕もジオラマ風写真が撮りたくてこのレンズを購入したのですが、今ではブツ撮りや料理、ポートレイトの撮影に重宝しています。シフト機構はほとんど使いませんがティルト機構でピントの合う範囲をある程度自由にコントロールできることで表現の幅が大きく広がりました。

デジタルカメラの場合、レンズの性能を最も良く発揮する絞りはf8前後と言われています。料理の撮影の場合はf8で絞りを決めて被写界深度をティルトで調節します。

シフト機構は通常パースを抑えるために使うのですが、ブツ撮りなどで商品の存在感を強調するためにあえてパースを強く効かせることもできます。ポートレートの場合はモデルさんの足を長く見せたりもできるのですが85㎜では効果は実感しにくいです。24㎜か45㎜のPCレンズが必要になり ます。


2013年5月21日火曜日

ユニキット UK-20S


キット構成
ユニフォーカス650(AL-UF-6-2)×2
ユニフォーカス1000(AL-UF-10-2)×1
延長コード 5m(AL-EX2-5)×3
コンパクトスタンド(AL-1052JBAC-STAND)×3
電球(AL-UF-6-2用)(AL-JPD100V-500WC)×2
電球(AL-UF-10-2用)(AL-JPD100V-1000WC)×1
キャリングケース(AL-UK-20S-3用)(AL-CF-121-2-CASE)
W920×H355×D265 22.4kg

 ユニキットは色温度3200Kのハロゲン電球が付いたロケーション用ライティングセットです。500Wが2灯、1000Wが1灯の3灯セットです。これだけあれば簡単な映画は撮れそうです。色温度を変えるにはブルーのセロファンをライトの前にかざすなどして対応します。デジタルカメラの場合はカメラ側の色温度設定である程度好みの色が出せます。モノクロ写真の場合は色温度は無視できますので利用価値は高いと思います。

人物撮影の場合は直当てだとかなり硬い影が出ますので、アートレなどでディフューズすることが多くなると思います。モデルさんの陰影はこのアートレの位置で調節します。仮に光源が傘バンだとすると余分な光が背景に届いてしまうため、黒ケント紙などでカットします。ユニキットにはバーンドアが付いていますので、この光をカットする作業も簡単にできます。人物撮影はライティングを決定するのにあまり時間は費やせません。ユニキットのような定常光なら影の出方を確認しながらセットできますのでセッティングも短時間で完了します。さらに撮影会のようにカメラマンが複数いる場合、ストロボ光ではシンクロコードを順番に渡しながら1人づつの撮影になりますが、定常光ならいつでも誰でも何人でも好きなときにシャッターが押せます。

テクニック的な面では、人物の動きを表現したい場合に定常光は有効です。ストロボ光は瞬間光なので動きが止まった静的な仕上がりになります。定常光の場合はシャッタースピードを遅くして動いている部分をブラすことができ動的な仕上がりにすることができます。さらに連写もできますので、まばたきの多いモデルさんでも確実に成功写真を残せます。

2013年5月17日金曜日

ワイヤレススピードライトコマンダーSU-800



クリエイティブライティングシステム対応カメラに装着して、SB-910、SB-900、SB-800、SB-700、SB-600、SB-R200の発光量をワイヤレスで制御可能。

ワイヤレススピードライトコマンダーSU-800をボディに取り付けると離れた所にあるスピードライトを遠隔操作で発光させることができます。光量の調節も手元でできます。こんな魔法のようなアイテムが世の中には存在しているのですね。もうモノブロックやジェネレーターなんかはいらなくなってしまい ますね…

…確かにできなくはないのですが、僕の場合あまり出番はなさそうです。勿論、人によって撮り方は違いますので便利だと言う方も当然みえると思いますが。

1番の理由は撮影のリズムが狂うことです。人物撮影が多い僕にとってはこのリズムは非常に大切です。僕は未だにマニュアルフォーカスでピントを合わせることが多く低照度の屋内での撮影ではオートフォーカスは信用できません。そこでフォーカスのブラケットを多用しています。ピントの合っていないところからシャッターを切はじめピントを合わせながらシャッターを切っていき、ピントが合わなくなったのを確認してシャッターを切るのを止めます。こうすればどれか1枚はピントは合っているでしょう。こんなときスピードライトのチャージの遅さがネックになってしまいます。

2番目の理由はロケに使えそうで使えないところです。ワイヤレスで発光できるということは電源が確保できないロケ撮影での使用に期待をかけてしまいます。軽装備でのロケ撮影を目的にスピードライトを使うわけですので、あまりごっつい三脚をスタンドとして使ったり、ウエイトをわざわざスタンドに吊るすというのは本末転倒な気がして当然軽量のスタンドにスピードライトを乗っけることになります。すると足場の悪いロケでは簡単に転倒してしまいます。やはりロケ用照明は安定感が命!太目のスタンドにウエイトをしっかりぶら下げパナソニックのPE60SGを傘バウンス。これをラジオスレーブでワイヤレスにします。これが今のところ最適なロケ用のシステムとなっています。スピードライトのようにハイスピードシンクロ機能なんかはできませんが、感度を下げてスピードシンクロに対応させます。実際スピードライトのハイスピードシンクロ機能ではシャッタースピードが速くなればなるほどガイドナンバーがみるみる落ちていき直当てでかなり近付けるか、スピードライトの数を増やすかしないといけません。

3番目の理由はスピードライトの値段です。ニコンSB-910はだいたい40,000円ほどです。コメットCT-200jrはだいたい49,000円ほどです。価格差10,000円程度なら迷わずコメットです!

2013年5月7日火曜日

MacBook Pro

MacBook Pro

15インチ:2.7 GHz Retinaディスプレイ
2.7GHzクアッドコアIntel Core i7
(Turbo Boost使用時最大3.7GHz)
16GB 1,600MHzメモリ
512GBフラッシュストレージ1
Intel HD Graphics 4000
NVIDIA GeForce GT 650M、1GB GDDR5メモリ
内蔵バッテリー(最大7時間駆動)
高さ:1.8 cm
幅:35.89 cm
奥行き:24.71 cm
重量:2.02 kg

Web関係の仕事が増えていくとデータのやり取りや周辺機器の揃えやすさの面でWindowsを使うようになりました。色再現はsRGBで統一されており、特に大きな問題もなく5~6年はWindowsのノートとデスクトップであらゆる作業をこなしていました。ところがここ1年ほどの間に少しずつ様子が変わってきました。「なんか色がおかしい」という声をいただいてしまうようになってきました。iPhoneやiPadが飛躍的に普及したために高解像 度、高画質のデータを多くの消費者が目にするようになりそれに伴い色に関しても気になり始めたということでしょうか。

1人暮らしを始めたとき、お尻に爆弾を抱えている僕はまず便器の色に合わせて温水便座をネットで購入しました。しかし届いた商品を取り付けてみると便器の色と違いました。夜トイレの電気の下で見た便器の色を僕は勝手に「白」だと思い込んでしまっていたのです。実際は淡いピンクだったため届いたオフホワイトの温水便座とは色違いになるわけです。

「色」というのは意外と厄介なもので、ある人が「赤」といっても他の人には「茶色」に見えたり、昼間は「白」だと思っていても夜見ると「黄色」だったり、料理の写真なんかは正確にホワイトバランスを取って撮影するよりアンバーかかっていた方が美味しそうに見えたり…。これは恐らく人間の脳が判断する色と実際の色に誤差が生じるためだと思います。

撮影の仕事の場合いちいちそんな話もできませんし、「RAWで撮っておいたからあとはお好きな色に直して使ってください」と言っても誰もがRAW現像ソフトを所有しているわけではありません。sRGBはそういう問題を解決してくれる救世主のはずでしたが残念ながら何の解決もできませんでした。多くの機器メーカーが参入しているWindowsは確かに周辺機器が安価に揃えやすかったり互換性が高いなどのメリットはありましたが、「色」に関しては騙し騙しの状態を続ける以外方法は見いだせなかったようです。


そこで登場するのがMacというわけです。Mac同士でやりとりする限り色が大きくばらつくことはありません。さらに印刷の結果とも近い色が期待できます。15インチMacBook Proは2,880 x 1,800ピクセルという高解像度のRetinaディスプレイが最大の売りなのですが、やはりノートPCですので、正確なピントの確認はある程度まで拡大しないと判断が付かず、1枚1枚の写真のピントのチェックにいちいち写真を拡大するという作業は非常に骨が折れます。この点の解決にはThunderbolt Displayを購入するしかないと思います。

フィルムカメラで仕事をする場合は最終的な仕上がりはカメラマンにしか想像できませんので、お客様はそのカメラマンを信用する他ありませんでしたが、デジタルカメラが主流の今は最終的な仕上がりまでその場でチェックを受けることが当たり前という面倒臭い時代になってしまいました。そんなときにはこの高解像度のMacBook Proが大活躍してくれます。カメラ背面の小さなモニタでチェックされるとかえって何度も撮り直しさせられてなかなか撮影が終わりません。何度も撮らされたあげく大抵は「最初のカットで!」の一言で終わるというのがお約束のようでした。MacBook Proでの確認ならほとんど一発OKとなるわけです。

ハッセルブラッド

ハッセルブラッド500c/m

ハッセルブラッドには6×6㎝判のVシステムと、6×4.5㎝判のHシステムがあります。Hシステムは現行の中判デジタルカメラへと進化しています。さらにVシステムにはレンズシャッター式の500シリーズやフォーカルプレーンシャッター式の2000、200シリーズ、広角撮影用のSWシリーズなどがあります。500シリーズの中でも500c/mはシステムの完成度が高く中判カメラの頂点に君臨しつづけていました。

僕もいつかはハッセルを使ってみたいと思いつつその価格と素人には扱いにくいという評価のために長年躊躇していました。ところが35㎜ デジタルカメラの台頭で中判フィルムカメラの中古価格がみるみる下がり始めました。ハッセルブラッドも「使えなかったら眺めていればいいか」とまで思えるほどに価格が落ちてきましたのでついに購入しました。

ボディーは500c/mブラック、C80㎜標準レンズ、A12フィルムマガジン、このセットで20万円以内で納まりました。程度はかなり良いものでしたが2~3回の試し撮りでフィルムマガジンのカウンターが動かなくなったのでマガジンスライド(遮光版)が収納できるものを追加で購入しま した。




「ハッセルブラッドの取り扱いにはいくつかの約束事がありそれを守らないとすぐに故障して莫大な修理費がかかる」という情報が巷に溢れていますが、どうもガセ情報だったようです。「クランクを回転させ常に次の撮影が可能な状態にしておく」この1点のみを気を付けるだけで、フィルム交換もレンズ交換も非常に簡単にできます。以前使っていたマミヤRZ67の方が取り扱いに慣れるまで時間がかかったような気がします。約束事といっても全てごく当たり前の操作ばかりで理にかなっていてその完成度は秀逸です。写真上がシャッターを切った直後の状態、写真下が次の撮影が可能な準備状態です。カウンター横の2つの窓で確認します。2つの窓が白色であればマガジン交換やレンズ交換などが可能な状態です。

考えてみればハッセルブラッドの500シリーズは500cの発売から60年近くもシステムの変更が無く当時の部品がそのまま現行の機種にも使えるという奇跡的なカメラです。仮に扱いにくいさや機能面に問題があるのであればこの60年の間に修正なり変更なりがあって当然のはずです。


 僕は残念ながらコーティングの違いによるレンズの描写やカールツァイスレンズの解像感というものには鈍感で撮影された写真に大きな影響が出ない限りはほとんど気にしません。それよりも「シュポンッ」というシャッター音や正方形のフォーマットで構図を考えるときのゾクゾク感のような部分を重視してしまいます。デジタルカメラは大変便利でフィルムカメラでの仕事のときに付きまとった「ちゃんと撮れたかな?」という不安感から解き放たれたことが最大のアドバンテージだと思っているのですが、愛着が出るようなデジタルカメラは今のところ出会えていません。その点フィルムカメラには1眼レフに限らず2眼レフのオシャレな風貌やレンジファインダーの背景にある開発の歴史など愛着を持たずにいられないカメラがいっぱいあります。その中でもハッセルブラッドがその完成 された機能とともに兼ね備える魅力は眺めているだけでは味わえず、手になじむほどに「このカメラで何か撮りたい!」という気にさせてくれる愛おしいカメラ です。

レンズの選び方


焦点距離による描写の違い
①同じ絞りの場合、広角になるほど被写界深度が深く、望遠になるほど浅い。
②広角になるほどパースペクティブ(近景と遠景の差)が大きく望遠になるほど小さい。

※被写界深度…ピントが合っているように見える前後の範囲。ピントを合わせたポイントから手前側の距離の方が短く、奥の距離の方が長いという性質がある。写っている範囲のすべてにピントが合っている状態をパンフォーカスといい、広角になるほどこのパンフォーカスが得られやすい。


標準レンズ 35㎜~50㎜
 ●肉眼で見ている範囲に近い画角を持つ。
 ●遠近感も肉眼で見たものに近いため自然な描写ができる。
 ●自然=平凡になりがちなため使いこなしが難しい。

広角レンズ
 ●肉眼で見るより広い範囲を写すことができる。
 ●近くのものが大きく写る。
 ●歪みが大きい。=非現実的なインパクトの強い構図が得られる。
 ●あまり絞らなくてもパンフォーカスが得られる。

望遠レンズ
 ●肉眼ではかすかにしか見えない遠くにある被写体を大きく写し取ることができる。
 ●被写体に近づけない動物写真やスポーツ写真には必須。
 ●被写界深度が浅い。=背景がボケやすい。
 ●「圧縮効果」による緊迫感が得られる。

ズームレンズ
 ●単焦点レンズ2~3本分の画角を1本でまかなえる。

測光モードの選択

平均測光             中央部重点測光           スポット測光

1眼レフカメラはTTL(Through the Taking Lensの頭文字)と呼ばれる露出計を内蔵しています。このTTLがレンズに入ってくる光の量を測定し撮影者に教えてくれます。プログラムモード、絞り優先モード、シャッタースピード優先モードなどのオートモードで撮影する場合はこのTTLの測光値を頼りに撮影しています。TTLは物体が反射した光を測る 反射光式露出計なので、物体の反射率に大きく左右されるという欠点があります。これを修正して適正な露出を得るために、測光モードの切り替えやAEロックなどを駆使して露出補正しなければなりません。マニュアルモードで撮影する場合はこのTTLについては学ぶ必要はありません。しかし、スピードライトを使って撮影を行う場合はこのTTL測光を利用したTTLオートモードが非常に高性能で便利なためTTLの特性や測光モードについては理解しておきましょう。

一眼レフカメラには複数の測光モードが搭載されており、撮影条件や多様な被写体に対して適正な露出が得られるように使い分けをすることができます。「平均測光」「中央部重点測光」「スポット測光」などの方式があり、メーカーによって方式名の呼び方が異なっていますが、全てこの3方式に分けられます。

平均測光(多分割測光)
画面をいくつかに分割し、それぞれの部分から得られる被写体の明るさをカメラのマイコンが総合的に演算して、最適な露出を選択するように作られている。平均測光の精度がそのままメーカーの評価につながるため、とても高性能になっている。よほど特殊な光線状態でない限り、この測光方式で適正な露出を得ることができる。

中央部重点測光
「ファインダー視野」の中央部分(約12㎜の円内)を重点的に測光する。特に中央部分の露出を重視したい作画意図がある場合などに有効。中央部重点平均測光は周辺部の情報も加味される。

スポット測光
「ファインダー視野」のほぼ中央(約3㎜の円内)のみを測光し、特定部分だけの明るさを基準にした露出の測光方式。狙ったポイントの露出だけを的確にとらえることができる。