2013年4月28日日曜日

シャッタースピードとは?


x250
bulb

30秒

1/8000秒



シャッタースピードは、露出を決定するための3大要素の1つです。あとの2つは絞りとISO感度です。絞りは穴の大きさを変えることで光の量を微調整します。対してシャッタースピードは穴を通る時間を変えることで光の量を微調節する機構です。

手持ち撮影でもブレないシャッタースピードの目安が








焦点距離が50㎜なら1/50秒、100㎜なら1/100秒、500㎜なら1/500秒、このくらいが目安です。広角レンズはブレにくく、望遠レンズほど ブレやすいということです。この目安に照らし合わせてブレてしまう恐れがある場合は三脚を利用する、絞りを開ける、ISO感度を高くする、ストロボを焚 く、などの対応をします。

シャッタースピードの並びはメーカーによって多少違ったりはしますが、撮影に影響が出るような差ではありませんので、大まかにとらえてOKです。例えば1/60秒と1/50秒で撮られた写真を比べても露出差はほとんど感じません。では並びを見てみましょう。


x250、bulb、30"、25"、20"、15"、13"、10"、8"、6"、5"、4"、3"、2.5"、2"、1.6"、1.3"、1"、 1.3、1.6、2、2.5、3、4、5、6、8、10、13、15、20、25、30、40、50、60、80、100、125、160、200、 250、320、400、500、640、800、1000、1250、1600、2000、2500、3200、4000、5000、6400、 8000


「x250」は外部ストロボをシンクロコードでつないで発光させるときの同調するシャッタースピードを示しています。1/250秒より速いシャッタース ピードでストロボ撮影をするとシャッター幕の構造上の理由で画面の端の方からケラレが発生しだします。外部ストロボでの撮影の場合は、1/250秒以下の シャッタースピードでの撮影となります。

「bulb」バルブモードはシャッターを押している間、露光をし続けるモードです。

「"」マークが付いている数字はそのまま秒数を表します。「30"」は30秒です。「"」マークが付いていない数字は「1/○○秒」の○○の部分(分母) の数字です。「160」は1/160秒です。この並びは細かい刻み(1/3段)に適当な数字を割り当てているだけですのでこれを覚える必要は全くありませ ん。 
覚えるべき数字は、

 30"、15"、8"、4"、2"、1"、2、4、8、15、30、60、125、250、 500、1000、2500、5000

ほぼ等比数列ですので、覚やすいです。2倍づつになっています。この2倍づつの刻みまたは1/2倍づつの刻みが「1段」の刻みです。30"の1段速めると15"、1/30秒を3段速めると1/250秒となります。

標準レンズ(50㎜)で手持ち撮影を行う場合、1/60秒以下のシャッタースピードではブレてしまう可能性が高くなります。1/60以下の低速シャッター を使う場合は三脚を使います。人物や動物のように動きのある被写体はより速いシャッタースピードを選択しないと動きを差し止めることはできません。意図的 にブラして動きを表現したい場合はあえて遅めのシャッタースピードを選択します。

30"や15"などの低速シャッターを使えば、星空や暗い店内やロウソクのような淡い光でも明るく撮ることができます。 星の軌道を円形で表現するような天体写真はblubモードで30分や1時間や2時間という長時間露光を行います。

シャッタースピードを速くすれば動いている被写体を止めて写すことができ、反対にシャッタースピードを遅くすると動いているものがぶれて写ります。これを被写体ブレと呼びます。被写体の動くスピードによって、それを止めて写せるシャッタースピードの限界があり、遅くすれば遅くするだけ被写体ブレの幅が大きくなります。これを意図的に利用することで動きの表現をします。

スローシャッターにストロボ発光を組み合わせる撮影テクニックを「スローシンクロ」と言います。 手順は次の通りです。
 ①露光方式を「シャッタースピード優先」か「マニュアル」にする。
②内蔵ストロボの場合は強制発光モードにする。
③ストロボが発光しなければ確実に被写体ブレになるシャッタースピードにセットする。
④カメラを動かさずにシャッターを切る。
屋内などの暗い場所でスローシンクロを使うと背景の明るさを保ちながら被写体はストロボで照らされるためより自然な写真になります。

スローシンクロとは逆にストロボが同調するシャッタースピードの範囲内(1/250秒以下)で、背景の適正な露出より速いシャッタースピードとストロボ発行を組み合わせる撮影テクニックを「スピードシンクロ」と言います。晴天時の屋外で背景の露出を抑えることで被写体を浮かび上がらせる効果が狙えます。メーカー純正のスピードライトにはさらに高速シャッターに対応した「ハイスピードシンクロ」が使えるものもあります。1/250秒を超える全シャッタースピードに同調させることができるモードです。ただし、1/250秒を超えるとスピードライトのガイドナンバー(ストロボの出力を表す単位)が極端に落ちるため、距離を近づけたりストロボの数を増やすなどの対策が必要になってきます。

ストロボが、シャッター幕が開いた瞬間に光る場合を先幕シンクロ、シャッター幕が閉じる直前に光る場合を後幕シンクロと言います。このメカニズムを利用してブレの方向をコントロールすることができます。

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